その「こだわり」、海外で正しく伝わっていますか?年商10億からの挑戦。元・大手飲料メーカー担当が明かす、食品・飲料輸出のリアル

丁寧に醸したお酒、丹精込めて育てたお茶、想いを込めて作り上げたお菓子…。国内の顧客からは高い評価を受け、売上も10億、50億と着実に伸びてきた。

「この品質なら、世界でも絶対に通用するはずだ」

その自信と情熱は、ものづくり企業の魂であり、何より尊いものです。しかし、一歩海外に出た途端、その「こだわり」が誰にも理解されず、在庫の山を築く結果に終わるケースを、私は嫌というほど見てきました。

初めまして。グロース戦略パートナーのJapanConnectAdvisoryです。 私は、誰もが知る大手飲料メーカーで全社的なDX推進をリードし、データに基づいた事業戦略の立案に携わってきました。

しかし、今日はそれ以上に、私自身が運営する、日本のお茶とお菓子を海外に販売する越境ECサイト『NIHON WELLNESS BOX』での、現在進行系の生々しい「実践知」を基にお話しさせてください。

年商10億〜300億円規模の企業様が、まさにこれから直面するであろう、食品・飲料輸出の「3つのリアル」をお伝えします。

リアル1:『品質のこだわり』は、『価値の物語』に翻訳しないと伝わらない

「純米大吟醸の、この華やかな吟醸香」「一番茶だけを使った、雑味のない旨味」。その違いがわかるのは、残念ながら日本の消費者だけかもしれません。海外の顧客にとって、それは数ある商品の一つ。スペックを語るだけでは、棚に並ぶその他大勢から抜け出すことはできません。

私たちが本当に伝えるべきは、スペックではなく「価値の物語(バリューストーリー)」です。

  • そのお酒は、どんな食事を特別な体験に変えてくれるのか?
  • そのお茶は、どんな気分の時に、心に安らぎを与えてくれるのか?
  • そのお菓子は、誰と、どんな会話と共に楽しんでほしいのか?

品質へのこだわりを、現地の顧客が共感できる「ライフスタイルの中での役割」に翻訳して初めて、彼らは送料や関税を乗せた価格でも「欲しい」と感じてくれるのです。

リアル2:『規制』と『物流』は、避けて通れない巨大な壁

意気揚々と海外の展示会で手応えを感じ、いざ輸出しようとした瞬間、この壁にぶつかります。お酒や食品は、特にこの壁が高く、分厚い。

  • 規制: アルコール度数、添加物、ラベル表示の言語や記載方法…。国ごとに全く異なる規制は、中小企業にとって致命傷になりかねません。私の個人ECですら、パッケージの些細な記載が原因で税関で差し止められた苦い経験があります。お酒となれば、そのリスクは計り知れません。
  • 物流: リーファーコンテナでの徹底した温度管理、驚くほど高い送料、複雑な通関手続き。これらのコストと手間は、販売価格と利益を大きく圧迫し、「ビジネスとして成立しない」という結論に至る企業様も少なくないのです。

大手メーカーで見てきた大規模なサプライチェーン網の知識と、個人ECでの泥臭い実践。この両極を知っているからこそ、貴社の規模に合った「最適解」を見つけ出すお手伝いができます。

リアル3:『誰に』売るのか決めないと、全ての努力が空振りする

「ターゲットは、海外の富裕層です」「健康志向の人に売りたい」。これでは、砂漠で水を探すようなものです。マーケティングの9割は、顧客の解像度で決まります。

私のECサイトでは、ペルソナを「日本文化に興味があり、日々のストレスを癒すためのセルフケアを大切にする、アメリカ在住の30代以上の女性」と具体的に設定しています。 だからこそ、Webサイトで使う写真のトーンや、SNSで発信するメッセージが決まり、ペルソナの心に深く刺さるのです。

貴社の商品を本当に喜んでくれるのは、どんな人で、どんな生活を送り、どんな情報を信頼しているのか?この「顔の見える顧客像」を描けていますか?そうでなければ、全ての努力は空振りに終わります。

■あなたの会社の「こだわり」、世界で輝かせるために

闇雲に展示会に出たり、輸出業者に丸投げしたりする前に、やるべきことがあります。それは、失敗のリスクを最小限に抑え、成功への最短ルートを描くための、客観的な「戦略設計図」を手に入れることです。

私がご提案する【グロース戦略診断レポート】は、まさにその設計図です。

  • 市場の選定: 貴社の商品は、どの国で、どのような価値を伝えれば売れるのか?
  • 顧客の特定: その商品を最も喜んでくれるのは、どんなライフスタイルの人か?
  • 課題の洗い出し: 規制、物流、プロモーションにおける具体的な障壁は何か?

データと、私の「リアルな実践知」を掛け合わせ、貴社だけの戦略を描きます。 一口に海外と言っても、国が違えば市場も顧客も全くの別物です。最初のボタンを掛け違えないために、ぜひ一度、私にご相談ください。

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